この「〇〇芸人」は番組の枠を越え、番組とは関係ない所で職業×芸人、つまりハイブリッド芸人として活躍する芸人が増えてきている。
ここ最近では「マシンガンズ」の滝沢秀一さんが「ゴミ清掃員芸人」として注目されおり、漫才師としてではない芸人セカンドライフを歩いている。滝沢さんは今から11年ほど前に奥様の妊娠をきっかけに、収入の支えにするためゴミ収集会社に就職。お笑い芸人として売れるのか? と疑問を持ち、やりたくもない仕事をしているうちに精神が持たないと思い、どうせなら楽しく仕事をしようと発想の転換をした滝沢さん。そのときに「日本一の清掃員になろう」と決めたそうだ。
そしてゴミ清掃員として現場の様子をSNSで発信したり、ゴミ関連のツイートをしているうちに気が付くとTwitterのフォロワーは16万人になった。愚直に芸人をしていた頃よりも注目を浴びることになったのだ。そして今ではゴミ関連の著書を出版したり、環境庁から「サステナビリティ広報大使」にも任命され、講演会やイベントなど多忙な毎日を過ごしているそうだ。芸人だけでは叶わなかった夢に、発想を変えることで近づくことが出来たのだ。
簡単に解散などせず、芸人としてもがき苦しんだ結果、新境地に辿り着いた滝沢さん。僕ら世代で辞めていない芸人はいつか花開くと証明し、芸人たちの指針になってくれた。すぐに解散を口に出す芸人たちには、ぜひお手本にしてほしい。
芸人だけで食べていくのがカッコイイとされていた時代は終わった。何かに縋り付いてでも芸人を続けているのがカッコイイ。僕はそう思う。