生活水準を下げられず口論が増える羽目に
Dさんの支出を詳しく見てみると、貯金ができない原因は高い家賃と被服費、そして月に何度も発生する交際費であることが分かりました。会社では管理職という立場上、部下を連れて飲みに行くときは全額とまではいかないまでも、毎回だいぶ多く支払っているとのこと。
まずはこの交際費を減らしてもらえるようお願いしましたが、2ヵ月後の面談では難しい、急に割り勘にすると部下が嫌がると言います。実際に部下から不満を聞いたわけではないですが、そう思われるのが嫌で言い出せないのです。
また、身に付ける物も長い間自分で厳選してきたせいでこだわりが強く、妻にも愛情から(?)同じようにいい品を買おうとするため、なかなか生活水準を下げることができません。
思ったように貯金が増えていかない上、Dさん夫婦は貯金ができるまでと先延ばしにしている結婚式の費用や、住宅購入のための頭金を用意する必要があります。
一度狂った金銭感覚を戻す大変さ
Dさんは貯金がないので、これらの費用は一時的に妻の貯金から出してくれないかと頼みましたが、当然妻としては積極的になれません。聞けば700万円の貯金は一生1人でいるかもしれないという不安から必死に貯めてきたお金です。いくら夫婦で協力するのが大事と言っても、自分だけ貯金を取り崩すことを不公平と思うのも当然でしょう。
結局結婚して2年半たっても生活レベルを落とせないDさんと夫婦での口論が増え、将来のビジョンが見いだせなくなった妻は実家に帰ってしまい、今では別居状態です。
Dさんのお金の使い方は他の人から見れば無駄が多く、いつでも削減できそうに思えます。しかし、お金の使い方はその人の価値観を反映していることが多いので、変えるのは一筋縄ではいきません。Dさんは「周りの人によく見られたい。部下に慕われたい」という欲求が非常に強かったので、結局お金の使い方を変えられず、家庭がうまくいきませんでした。
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