自分にしか興味がなく、責任から逃げ回り、気まぐれに世の中に関わり、興味もない女の子と空を飛んだりして、周囲に愛想と誤解を振りまく。ハウルは現代における草食系男子のように描かれており、そのくせ顔だけはいいので(あと魔法も使える)、「わたしがいないとダメなんだから!」と女性の母性愛をくすぐる草食系男子として描かれている。
本作は世の女性からの高評価を得ており、ハウルは「理想の男性」として人気を集めている。確かに、暴力とか絶対振るわなさそうだし。けれど宮崎監督はそんな女性からの評判に「こんな男と結婚したら苦労するぞ!」と説教しているらしい。
ハウルが「動く城」にこもっているのも、サリマンや荒地の魔女、国といったハウルを利用しようとする者から逃げるためである。こもっているのに「動く城」に住むのは、責任は取りたくないけど、自由でいたいという二律背反だ
サリマンはハウルよりも高い力を持つ魔法使いでその上、権力者として国の政治の中枢に絡んでおり、国王や総理大臣とも対等に話せる。サリマンの思い通りにならないのはハウルぐらいで、なんとかして彼を自分のもとに置こうとする