「集中治療室にいる正一のもとに謎の人物が何人も出てきて、正一はその人物たちにいろんな場所へ連れていかれて会話を重ねていくのですが、状況を理解できないまま物語は進んでいきます。テンポよく進むので面白いのですが、演じる方としては『どういうこと?』と、いつも不思議そうな顔をしているのが難しかったです」

――謎の美女(三田佳子、余貴美子、さとうほなみ)たちに連れられて正一は過去を巡りますが、印象深いシーンはありますか?

「ストーリーとはあまり関係ないんですが、撮影で大変だったのは冬場に夏のシーンを撮ったこと。皆さん、真夏のビーチみたいな感じで演じていて、中には海パン1枚で海へ飛び込む人もいて、本当に頭が下がる思いでした。相当の覚悟を持って水の中に入っていましたから(笑)。俺は見ているだけでしたが、それでも寒さで口が回らなくてセリフが言いづらい時があって、スタッフに『大丈夫?』と何回も確認しました。今回の撮影を振り返ると、映像化すること自体の難しさだけではなく、寒さとの戦いもありましたね」