――本作は浅田次郎さん原作のドラマ化になりますが、脚本を読まれていかがでしたか?

「脚本を読んだ後に原作を読みました。浅田先生の作品は生と死のはざまの描き方がすごく面白く、普通に生と死をさまよっているだけじゃ終わらないストーリーがきちんと描かれています。脚本は原作をフィーチャリングしている部分や、原作にはあるけれど描かない部分があり、どちらも面白く読ませていただきました。演じることを前提に読んでいたので、役者や監督、カメラマンの立場を意識してしまい、生と死をさまよう場面などを映像化するのは難しいのではないかとも感じましたね。でも、逆にそれができたら、とても感動するなと。実際に演じていた時に手応えはありましたが、やはり大変でした(笑)。長く役者をやっていますが、どんな映像になっているんだろうと思うところが多々あります。完成した作品をまだ見ていないので、今は完成した作品を見るのが楽しみです」

――正一はどのような人物だと捉えて演じましたか?