満期まで保険を続けるべきか?見直すべきか?

満期がある保険に加入している場合、見直しを検討していても「満期保険金を受け取るまではもったいないから……」という理由で、そのままにしてしまうことが少なくない。しかし契約内容や加入期間によっては、満期を待たず見直した方がいいケースがある。

保険料の支払いが難しい場合

経済事情の変化などによって保険料の支払いを継続するのが難しい場合、満期を待たずに保険の見直しをしてみてもよいだろう。

例えば生存給付金付定期保険に関していうと、定期的に生存給付金を受け取ることができる分、保険料が割高に設定されている。また満期後に契約を更新することは可能だが、更新時の年齢で保険料が計算されるため、これまで以上の保険料を支払わなければならない。こういった場合は、掛け捨てタイプの死亡保障保険への乗り換えを検討してみてはいかがだろうか。近年は割安な保険料で大きい額の保障が受けられる収入保障保険もあるため、子育て世代の方は検討対象に加えてみるといいだろう。

ただし養老保険のように更新がないもので、あと数か月で満期を迎えるような保険については保険料を支払い、満期保険金を受け取ったほうが得な場合がある。

元本割れをしている短い場合

変額保険の満期保険金は、その額が生命保険会社による資産運用の実績に左右される。そのため加入しているのが変額保険である場合、満期保険金が払込保険料を下回ってしまう可能性があるのだ。

運用実績については生命保険会社から1年に1度、書面で通知される。その内容から元本割れのリスクが高いと判断した場合は、保険の見直しを検討してみるのも一つの選択肢であろう。

解約返戻金が支払保険料を上回っている場合

養老保険や生存給付金付定期保険など、満期保険金があるタイプの保険は、その多くが保険料の払込み期間に応じて解約返戻金が増えていく。商品によっては、満期よりも前に解約保険料の額が支払保険料とほぼ同じくらいになるか、これを上回ることもあるのだ。

こういった場合、満期を待つことなく保険の見直しをしてもよいだろう。解約してもそれなりの額の解約返戻金を受け取れるため、大きな損がないからだ。

税務上の取り扱いが大きく変わることも

養老保険や定期保険など、満期保険金があるタイプの保険については、見直しの対象としない人が少なくない。しかし、契約内容や加入期間によっては、見直したほうがお得なケースもある。またこの種の保険は、満期保険金の受取人や金融商品類似性の有無によって、税務上の取り扱いが大きく変わってくる。養老保険や定期保険に加入する場合は「お金がたまるから」「老後への備えが欲しいから」という理由だけでなく、こういった点についても理解しておいたほうがいいだろう。

文・曽我部三代(ファイナンシャルプランナー)/ZUU online

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