藤野 「ウグイスのふんを顔に塗るというのは、脚本を読んで思わず『えぇ!』と声を出してしまうぐらい驚きました。ほかにも今はテレビの情報がとても早いので、当時のニュースは映画館が1週間のニュースをまとめて放送して、それをテレビが借りてきて放送するというのがとても衝撃的でした。今回は紹介されませんでしたけど、映画館で上映したニュースも気になっています」

――それぞれ役を演じた感想をお聞かせください。

三浦 「本当にプレッシャーがありまして、どういうふうに演じたらいいのかいろいろ考えました。撮影に入る前に宮田さんの映像と音声をいただいて、何度も繰り返し聞いて、寝ている時も宮田さんみたいに話せるかなと思いずっと聞いていました。宮田さんのしゃべり方に近づけていくのは本当に難しかったです」

藤野 「今回の作品の俳優陣の中で私が最年少で唯一の女性だったので、後藤さんと境遇が一緒で心境もリンクするところがたくさんありましたが、役と語りの両方をやるというのが初めてだったので難しかったです。後藤さんの気持ちを優先する部分と語りとしてきちんと話すというのは声の出し方の技術が違うので、切り替えていくのに苦労しました」