そして13日。ハチドリで開いていた子ども食堂の準備中、直木はうっかり英介に、莉桜と会う予定があることを話してしまう。実は英介は、かつて千代の「仕事」を手伝っており、莉桜や涼香ら少女たちの送迎役や、トラブルの後始末などをやらされていた。直木に過去を知られたくない英介は、睡眠薬を盛って直木を眠らせ、その隙に莉桜と接触を図ろうとする。500万円の出どころについて直木に話さないよう頼むつもりだった。だが、カフェには莉桜の姿はなかった。待ち合わせの時刻を過ぎても直木が姿を見せないため、莉桜はハチドリに向かっていたのだ。莉桜は、英介と共に働いている直木のことを最初は疑っていたが、直木が眠らされたと察し、直木に千代とのつながりはないと確信する。そして莉桜は過去についてすべて直木に打ち明けたうえで、涼香が千代によって殺されたことを伝え、英介は危険だから離れるよう警告した。
しかし、直木は自分が見てきた英介の人となりを信じていた。直木から連絡を受けた英介は、直木が過去について知ったと察し、広田夫妻が亡くなって無人になっている広田家で話そうと誘う。英介は直木に、過去を認めたうえで、勝との出会いによって己の過ちに気づき、子どもたちのために活動するなど真っ当な道を歩み始めたことを打ち明ける。千代が「仕事」を再開させたことも知らなかったという英介は、自分の過去について「僕の罪は時効」と言い切り、いま千代のもとで「仕事」をさせられている少女たちのことは気の毒だが、「直木は知らなかったことにしてくれよ」「今の僕のままでいさせてよ」と、直木に目をつぶるよう懇願する。だが直木は、現在進行系で「仕事をさせられている子」がいることを知ってしまった以上、行動を起こすべきだと英介を説得。英介は了承したフリをして直木を油断させ、直木を刺してしまう。そして「ごめんな……いい人間になりたかった……」と泣きながら、口封じのために殺してしまったのだった。