優等生的と言われて悔しかったからこそ成長できた

ーー日刊サイゾーの「宮下かな子と観るキネマのスタアたち」の記事も非常に濃密な思いがつまった連載でした。例えば、『蜜蜂と遠雷』の回では劇中のセリフを、タイトルと文の中心に据えて構成されていて、上手いと思いました。

宮下 2年前くらいから連載をはじめて、その『蜜蜂と遠雷』の記事のあたりから自分の文が変わった印象がありました。最初の頃は「ありがちな文章」っぽくて、実際に担当編集のかたから「優等生的」と言われてしまってムッとしたのですが、その気持ちがあってこそ今のように書けているのだと思います。

ーーNetflix映画の『シニアイヤー』の記事で、まさにタイトルから「優等生で言われると腹が立つ」と描かれていましたね。

宮下 それがまさになんですよ。とても悔しかったのですが、もっともなご意見でしたし、それがあってこそ成長することができました。