鈴と一星は、ドラマ序盤で早くも結ばれていた。2人の関係の進展が早すぎて、最後は別れるか、どちらかが命を落とすのでは、とバットエンドを予想する視聴者もいたが、しかし、それは良い意味で裏切られることに。深夜が恋のライバルとなることもなく、恋愛ドラマにありがちな2人に対する“障害”は最後までなく、「好き」から「愛してる」に変わりゆく2人の姿がたっぷり描かれた作品となった。

 主要登場人物たちみんなが前向きにそれぞれの一歩を踏み出し、幸せへと歩き始めた最終話。季節が冬から春に移り変わるような、希望があふれる結末に、観ているこちらも晴れやかな気持ちになった。メインの2人は“胸キュン”なラブストーリーを最初から最後まで繰り広げつつ、一方で生と死、孤独と連帯を描いた「人間愛」あるいは「隣人愛」という意味の“ラブ”ストーリーだったといえるだろう。ドラマとしての物語は完結したが、鈴や一星たちの関係はこれからも温かく幸せなままで続いていくことを願いたい。

■番組情報
火曜ドラマ『星降る夜に
テレビ朝日系毎週火曜21時~
出演:吉高由里子、北村匠海、千葉雄大、猫背椿、長井短、中村里帆、吉柳咲良、駒木根葵汰、若林拓也、宮澤美保、ドロンズ石本、五十嵐由美子、寺澤英弥、光石研、水野美紀、ディーン・フジオカ ほか
脚本:大石静
音楽:得田真裕
主題歌:由薫「星月夜」(ユニバーサル ミュージック)
ゼネラルプロデューサー:服部宣之(テレビ朝日)
プロデューサー:貴島彩理(テレビ朝日)、本郷達也(MMJ)
監督:深川栄洋、山本大輔
制作:テレビ朝日 MMJ
公式サイト:tv-asahi.co.jp/hoshifuru_yoruni