ただ、それはあくまで瞬間最大出力、すなわち火力のお話。今回は「速汗」なので、売りは火力ではなくスピード、素早さ。通常の「獄激辛」の場合、食べ始めてから口の中に激痛が走るまで数口の猶予があり、初手で断念して牛乳などを飲んで逃げ出すことも可能でした。それでも大ダメージを喰らいますが。

 しかし、今回はそうはいきません。一口目からいきなり強力な辛さ。辛さが素早いのです。一口食べて逃げようとしても、「しかし、まわりこまれてしまった!」とのメッセージが。もともと実力差があるから逃げ出しているのに、回り込まれてから一方的に攻撃を受けると、それはもう絶望以外の何物でもないメッタ打ち状態。

 なぜ一味を入れると辛くなるでしょうか。乾き物の一味唐辛子は舌にくっつきやすく、そこから直接刺激を受けるとともに、舌にくっついた一味を介して超激辛のソースも舌に吸着しやすくなっているものと思われます。一味が舌にくっついて爆発してくるようで、まるで「サイバイマン」の自爆みたいでした。恐ろしいです。

 具はいつもの挽肉とキャベツではなく、輪切り唐辛子とキャベツが入っています。キャベツの量はだいぶ少ないです。一味唐辛子と輪切り唐辛子がインして、挽肉とキャベツが半分程度アウトした感じでしょうか。

 輪切り唐辛子で辛味をさらに高めようとしていますが、こちらは一味とは違ってあまり効果は感じられず、すでに瀕死の状態の麻痺した舌には、輪切り唐辛子の辛さを感じる余地はありませんでした。