そして何よりも本作を観るに当たって更に大正解だった事は、おっさんがジョジョ好きだった事である。つうかジョジョ好き、厳密には第7部「スティール・ボール・ラン」を読んだ事がある諸兄諸姉は観に行ったほうがいい。

 由縁は”この映画におけるマルチバースがまんま大統領のD4C(要検索)”であり、”D4Cを体験する事が出来る映画”であったからだ。

 ソファーのクッションとクッションの境目から落ちて別世界へ移動する描写(意味わかんないと思うけど活字化するとこうなりますしだから観ないと伝わんない)なんかもうD4Cの発動条件が”何らかの物体の隙間に入り込む”事なもんだから監督マジで7部のファンなんじゃねえかしらと思うた次第。これクリストファー・ノーランの『TENET』を観た時にも思うた事なのであるが、最近とうとう”映画(映像体験)がジョジョに追いついてきた”様な気がしておりまして、TENETの逆行世界の映像表現をIMAXで体感しながら”俺は今スタンド攻撃を受けている……”と思った感覚と同様にマルチバース下の自分(人生の分岐点を現在の自分とは違う選択で生きている自分)の能力を借りながら(ダウンロードしたという表現に近い描写)敵と戦うという本作の表現は逆に”俺は今スタンド攻撃をしている……”という感覚に陥る事が出来た。これはマジでトリップ出来ます。

で、トリップと言えば脚本。宣伝文句の”ようこそ、最先端のカオスへ。”に一言一句間違いはなく、何なら想像を遥かに超えた次元のカオスでありまして、こちらもジョジョの色んな所が過剰な描写だったり唐突な展開やヒデエ下ネタなどにはチェンソーマンを感じる場面も多々あった。なのでジョジョ好きもそうだけどチェンソーマン好きもマストな。