冒頭で述べた通り、今回の『R-1』の話題は「ヤラセかヤラセじゃないか」で持ちきりになってしまった。その“怪我の功名”と言っていいのかわからないが「アフタートーク」がかなり盛り上がっていた。
3月8日に∞ホールで行われた『ひとり芸No.1決定戦アフタートーク in ヨシモト∞ホール』では、モニターに出ているトークテーマが替わるたびに「あれ? 今何か見えなかった?」という「サブリミナル田津原」ノリが発動していたし、ヤラセを散々いじり倒した後にサツマカワさんがカンテレのスタッフさんに向けて「俺らが笑いに変えてやっからマジで大丈夫」と言っていた。あのセリフは「そういうボケ」だとわかっててもかなりグッときたし、「失敗を許容する」というお笑いの素晴らしさを感じる瞬間だった。
あとこれは全然関係ないけど、そのトークライブで「裁判とライブが同じ日だったらどうするの?」という質問にこたけさんが「法廷にフリップを持っていくこともあるし、フリップを持ってると検察側が『ものすごい証拠出してくるのでは?』とビビってくれる」という誰からも共感されない「弁護士芸人あるある」を話しててめちゃくちゃ面白かった。
そんなこんなで決勝に進出した芸人同士の団結も、例年以上に強固なものになっていて微笑ましかった。『R-1』に夢があるかどうかはわからないけど、何があっても絶対に笑いにするという「思い」や「絆」は確実にあった。来年も楽しみ。