ハル 「結構、お互いの条件は似ていたので。子どもはほしくって」

山里 「恋人はどうだったんですか?」

ハル 「そこも、お互いに『外に恋人を作ってもいいよ』と言っていて」

 ここが筆者には引っかかった。夫婦に子どもが生まれ、その親は家庭外に恋人がいたとする。その親は、家庭より恋人を優先しないだろうか? 生まれてきた子どもは寂しくならないだろうか?

 もっと突っ込んで言うと、“外に恋人を作ってもいい”ルールを認めると、「妻が産んだ子は自分の子どもではない」という悲劇が生まれかねない。泥沼化する恐れがあるのだ。結婚した当人にとってはベターな選択の友情結婚も、生まれてくる子の境遇があまり考えられていない気がしたのだ。

 ちなみに、ハルさんの奥さんはなぜ友情結婚相談所を利用したのだろう?

「奥さんは性行為が苦手というのが根底にあって。自分が恋愛感情自体を抱くかどうかもわからないし、恋愛対象が女性か男性かもいまいちわからないと言っていました」(ハルさん)

 ハルさんの奥さんは、アセクシャル(他者に対して性的に惹かれない人々)なのかもしれない。それを理由に、彼女は友情結婚相談所を利用したということ。

 2人は出会って3カ月で結婚を決めたそうだ。いや、短くないか? その結婚相談所には、「初回のお見合いから3カ月以内に結婚するかどうかを決める」というルールがあったようだが……。