「細かいこと言わせていただくと、ないのほうが重めになるかもしんないけど、大まかに言うと夢はありますよそれは」

 その上で、R-1と夢の関係を語る。

「(優勝したあと)そっからどうやって自分が夢を形にしていくかっていうだけなんで。どのように歩めるかという切符もらえたとか、免許もらえたぐらいの感覚だと思いますよ」

 R-1に夢があるというよりも、自分の夢を形にするきっかけがR-1である。そう言い換えることができるだろうか。たしかに、R-1にしろM-1にしろ他の賞レースにしろ、チャンピオンのその後はさまざまだ。テレビで活躍したいという夢のもと、バラエティの真ん中を歩いている芸人もいる。舞台でトリを任される芸人になりたいと語り、劇場で活躍している芸人もいる。チャンピオンになったけどその後はイマイチ、みたいなポジションをネタにしている芸人はどの賞レースにもいる。