40代は、やりたいこともやるべきことも増加していく一方のライフステージ。さらに仕事の責任や育児介護なども重なります。

忙しい一方で、20代30代のころと比較すると体力気力は低下してきていて、思い通りにバランスを取るのが難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、40代のストレスの傾向や原因と、40代以上が実際に取り入れているストレス解消法をご紹介します。

1、40代はストレスを溜めやすい?!

40代になると、ストレスの種類も、怒り、疲れ(心身)、イライラ、不安など多種多様で、リラックス状態の継続度も下がってきていませんか?

(1)世代別悩みやストレスの状況

以下は厚生労働省の行った「2019年 国民生活基礎調査」の概況より、悩みやストレスの状況に関する資料です。

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

12 歳以上の者(入院者を除く。)について、日常生活での悩みやストレスの有無をみると「ある」が 47.9%、「ない」が 50.6%となっています(図 20)。

そして、悩みやストレスがある者の割合を性別にみると、男 43.0%、女 52.4%で女が高くなっており、年齢階級別にみると、男女ともに 30 代から 50 代が高く、男では約5割、女では約6割となっています。(図 21)。

出典:厚生労働省統計情報・白書2019年国民生活基礎調査の概況
※これ以降世帯員の健康状況の調査は行われていない

以上の資料を見ても分かる通り、30代から50代にかけて、悩みやストレスがある人の割合は女性では60%前後。やはりなんらかの悩みやストレスを抱えている人が多いことがわかります。この調査は2019年ですから、コロナ禍を経た現在のフェーズではもっと多いかも知れません。

(2)悩みやストレスの種類

では、実際に40代はどんなことでストレスを抱えてしまうのでしょうか。

①自律神経の乱れ

40代は副交感神経の働きが低下しやすい傾向があります。副交感神経とは、

自律神経のうち副交感神経が優位になると血流が促され心拍数が減った状態になります 自律神経の1つである副交感神経は主に体や心がリラックスモードになると活発化してきます。 体内の器官をコントロールし、心拍数を減らし、胃腸の動きを活発化させます。 他にも唾液を増やす、血流を促すといった作用もあるのです。つまり、心も体もお休みモードになった状態の事です。

自律神経が乱れ始める年齢があります。男性は30代、女性は40代。若い頃は夜更かしや仕事などで多少の無理をしても休めばリセットされますが、上記の年齢になると交感神経優位の状態に偏りやすくなります。体力や筋肉の衰え、のぼせ、動悸、イライラ、疲れやすいなどの症状は自律神経が乱れているのかも

②ホルモンバランス

早い人では30代でも症状が出る更年期障害。男女とも、性ホルモンの分泌量低下によるもので、女性の場合、閉経前後の約10年間にエストロゲンが急激に低下することが原因となります。男性の場合は、30歳以降に睾丸ホルモンであるテストステロンが低下し始め、40代後半で症状が現れることがあります。

汗をかく、動悸息切れ、頭痛などの身体的な症状のほか、イライラや不安感、不眠・うつなどの精神的症状も見られます。

③仕事

働き盛りの40代。若い頃は、自分が生活するだけの稼ぎがあればよかった人も、結婚して子供がいれば、経済的な責任は免れません。受験や進学などで一気にお金がかかってくるプレッシャーもあるでしょう。

仕事でも管理職や責任あるポジションを任され、ストレスを溜めやすい年齢と言われています。

また、社会人生活も20年目に突入し、モチベーションのキープや未知の50、60代への不安も圧し掛かり、想像以上に複雑なストレスを抱えている世代なのです。

④子育てや介護

絶賛子育て世代の40代。育児は子どもの年齢に関わらず、大変なこと、心配なことだらけですよね。また、同じように親の高齢化も実感してきて、実家のことや介護などとリアルに向き合い始める年代でもあります。ただでさえ大変な育児介護を、自分の心身の変化と付き合いながら行うのは至難の業。現代は、加えてフルタイムで仕事をしている人も多いので非常に大変です。

⑤相談できない

以上のことを含め、ストレスの要因は多岐にわたります。その一方で、誰にも相談しにくいというのも40代の特徴です。

家庭のことやお金の相談はなかなか他人に打ち明けにくいですし、管理職ともなれば相談相手自体がいないかもしれません。また、ライフスタイルの多様化により、同世代でも相談相手を見つけるのが難しい現状も。

ストレス社会の中では、「自分にはこんな悩みがあります!」「私も!」と共感しあうことは一つの方法です。しかし一方で、エンパス(共感力、共感力の高い人)すぎると疲れて自分のストレスになる場合も…。

このように、40代を取り巻く環境はストレスや不調に繋がる因子を多く抱えています。

それでも、誰だってできれば気分良く生きていきたいですよね。ストレス解消を試みるのは生活に必要なことなのです!

2、ストレス解消方法の王道は?

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

出典:共同通信PRWire【調査】「ストレス解消と疲労感」に関する調査 パナソニック

上の資料は30代~40代男女ごとの普段のストレス解消方法をパナソニックが調査したものです。確かに納得の結果です。

もう40代にもなれば、自分の時間を大切にする、運動する、ゆっくり休むなど、好きなことや自由に過ごすことが効果的なのはわかっていますよね。

しかし、若い頃はちょっとしたことでも嬉しさや楽しさをキープできたのに、年を重ねストレスの割合がそれを凌駕してくるとうまく解消できないことも。実際に、40代ワーママである筆者もそれを感じており、「このままでは仕事もやる気が出なけりゃ、家庭の雰囲気も良くないしイライラした母親として子供にも反面教師になってしまう…!」と焦ることもしばしば。

そこで、より具体的にみんながどんなストレス解消方法を実行しているかリサーチしてみました!

次項では、実際に40代の友人知人に聞いたストレス解消方法を紹介します。