5.カサカサ肌が治らないときに試してもらいたい保湿ケアの方法と乾燥を放置してはいけない理由
皮膚は潤いを保っている状態が正常です。皮膚が乾燥している状態が続くと乾燥以外のトラブルが多くなる可能性も。ここからは、カサカサが治らない場合に試してもらいたい保湿ケアの方法と、乾燥が招くアレルギーのリスクについてお伝えします。
(1)カサカサしている場合は保湿を朝晩の2回しっかりと行う
基本的に保湿はお風呂上りに行うのが一般的ですが、乾燥の強い状態の際は保湿ケアを2~3回へと増やしましょう。保湿の回数が増えるとその分皮膚は潤いますし、乾燥によるお肌のダメージが減ります。
皮膚科に勤務していたときは、保湿は1日何回でもいて良いとお伝えしていました!1日1回の保湿でも乾燥が治らないときは朝も保湿しましょうとお話していました!
(2)実は多い!保育園児の乾燥肌
私は保育園の看護師をしていた経験があるのですが、保育園に通う子どもたちの皮膚は意外と乾燥しているなという印象でした。全ての子どもたちがカサカサで痒そうという訳ではなく、大きなトラブルにはなっていないけど保湿が足りていない状態でした。
保育園は冬の時期は加湿器を付けて湿度の調整をしていますが、それでも湿度は40%を切ることも。日常の生活を送っているだけで皮膚の水分は蒸発してしまい、皮膚は乾燥してしまいます。
我が子は帰宅後にお茶を一気飲みします。それだけ喉が乾いているなら、皮膚の水分も飛んでいってるな~と感じて保湿は念入りに行っています。
子どもの肌に触れたときに水分を感じなければそれは乾燥しているサインです。保湿剤の変更や保湿の回数を上げて乾燥から皮膚を守りましょう。
(3)乾燥肌はアレルギーの発症リスクが上がる
乾燥の強い子どもはアレルギーの発症リスクが上がるというのをご存じですか? 口回りの皮膚が乾燥していると、そのダメージを受けている皮膚からアレルゲンが吸収されてしまいアレルギー発症のリスクが上がります。(参考:maruho製薬)
離乳食が始まる時期の赤ちゃんは、皮膚の乾燥が原因で食物アレルギーを発症する可能性もあるので特に乳児期の赤ちゃんには正しい保湿を行い、アレルギー発症のリスクを下げてあげましょう。
(1)保湿剤はこするように塗らず、手の平で押さえるように塗る
保湿剤の正しい塗り方があるのはご存じでしたか?皮膚トラブルの無い人はあまり深く考える必要はありませんが、乾燥などで皮膚が弱くなってしまっている人にこするように塗ると、刺激となり肌にダメージを与えます。保湿剤を塗りたい場所に点々と置き、手の平全体で押さえるように塗ると摩擦刺激は押さえられます。こっくりした硬いテクスチャーの保湿剤も、この塗り方で綺麗に塗れるので試してみてくださいね。
(2)正しい保湿剤の使用量は人差し指で確認する
保湿剤を使うときに気になるのが適した量。せっかく保湿をしているのに、保湿剤の量が足りないと意味がありません。
正しい保湿剤の量を確認するには大人の人差し指を使いましょう。 大人の人差し指の第一関節から指の先までの量で大人の手の平2枚分広がります。この量を1FTU(ワンフィンガーチップユニット)といい、1991年に制定されました。皮膚に塗る軟膏や保湿剤は全てこの数え方に対応しています。
ポンプ式やジャータイプの保湿剤の場合は人差し指で軽くすくい上げた量が1FTUとなります。正しい保湿材の量でしっかり保湿してあげましょう。
6.乾燥肌を改善するために気を付けたいポイント3つ
健康な肌を守るためには、正しい保湿方法と乾燥させない日頃のケアが大切です。ここからは、乾燥肌を改善するために気を付けたいポイントを3つご紹介します。
(1)お風呂の温度は39℃程度にして皮脂を落としすぎないようにする
冬の寒い時期は、ついお風呂の温度を高く設定してしまいますよね。しかし、高温のお湯は皮脂を必要以上に落としてしまい、乾燥を悪化させてしまいます。特に、赤ちゃんは大人よりも皮膚が薄く、皮脂の分泌量も少ないため容易にカサカサ肌が悪化してしまいます。39℃前後の温度でゆったりと温まるといいでしょう。
(2)乾燥が気になる所は保湿剤+ワセリンを使って蓋をする
保湿剤を塗っても、場合によっては保湿が足りない場合も。乾燥が強いと感じる所は保湿剤+ワセリンを使用して乾燥を防ぎましょう。このひと手間が子どものカサカサ肌を改善へと導いてくれますよ。
我が家では、頬と足にワセリンを重ねています。すぐにザラザラ、カサカサ肌になってしまうのですが、保湿を重ねると赤ちゃんらしいしっとり肌になってくれます。
(3)保湿剤の使用回数の上限はなし。何度も保湿してOK
保湿剤は基本的に1日1回のご家庭も多いと思いますが、保湿はハンドクリームのように1日何回行っても大丈夫です。特に乾燥の強い時期は、こまめに保湿を行い乾燥から肌を守ってあげましょう。