最愛の我が子が保育園に通いだし自分も職場復帰を果たし、さぁ!これから頑張るぞ!と意気込んだのも束の間…毎週のように保育園からのお迎え要請連絡が来ていませんか?保育園は集団生活の場。常に菌やウイルスを移しあっていると言っても過言ではありません。

しかし、保育園の洗礼とも言われる度重なる体調不良は永遠ではありません!今回の記事では元保育園看護師+我が子を0歳児クラスに通わせている私が、保育園の洗礼にまつわる疑問やお悩みについて詳しく解説します。保育園の洗礼に悩むママはぜひご覧ください。

1.保育園の洗礼とは?

免疫力の少ない子どもが短期間で様々な風邪菌や感染症に罹ってしまい保育園の早退や、お休みを繰り返すことを、保育園の洗礼と言います。最近は新型コロナウイルスの流行に伴い、消毒や換気を以前よりこまめに行っている保育園が増えました。

しかし、子ども同士の距離は近く大人のような感染対策はできないので、どうしてもウイルスや感染症が流行ると感染拡大を防ぐのは困難です。実は、 風邪のウイルスだけでも200種類以上あると言われており、大人は少しの鼻水や喉の違和感で済むようなウイルスでも免疫の無い子どもは高熱が出てしまうケースが多いのです。

2.保育園の洗礼の種類と登園の目安

保育園の洗礼とは、具体的にどのような症状があるのでしょうか?ここからは、保育園の洗礼として起こる症状やチェックポイントについてご紹介します。

(1)発熱

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

発熱の定義として、37.5℃以上から発熱と判断しています。子どもは大人よりも体温が高めなので一概に発熱していると判断するのは難しいラインですが、2020年からの新型コロナウイルスの流行により保育園でも37.5℃以上の発熱でお迎えの要請をする園が増えました。

子どもの発熱は予測できません。 37.0℃台だった熱が30分後には39.0℃にまで上がるケースも。また、大人と違い小さな子どもは、みんな熱性けいれんのリスクがあります。熱性けいれんは、熱が一気に上がるタイミングでけいれんを起こすので救急処置ができない保育園で起きると救急車を呼び、待つしか手立てがありません。万が一の場合に備え子どもの安全の確保のためにも、発熱を確認したら保護者へすみやかに連絡をするというのがルール化されています。

居住の地域によって方針は異なりますが、厚生労働省では38°以上の発熱が出た日の翌日は登園を控えるように呼びかけており、保育園は厚生労働省のガイドラインに基づいて運営しています。24時間の間に38°以上の発熱の無い状態、普段の体調に戻ったと確認してから登園しましょう。無理に登園させてしまうと風邪がぶり返す可能性が高く、すぐにお迎え要請の電話がくる場合もあります。

(2)鼻水・咳

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

保育園に通っていると1年のほとんどで鼻水が出ているのではないかと思うほど、常に鼻水とのお付き合いですよね。そして、あなたのお子さんの鼻水は今どんな色でどんな性状ですか?鼻水の状態は子どもの健康状態がより分かる指標になるので、確認してみましょう。

①透明のサラサラ鼻水

ウイルスが身体の中に侵入してきている最中です。早めに病院受診をして、内服薬を貰い、重症化しないように身体をあたためたり、長時間の外遊びや遠方への外出は控えたりして体調の様子を確認しましょう。

②黄色・白のどろどろ鼻水

風邪のピークの状態。つまり、身体の中でウイルスと戦っている最中です。発熱しなくとも、倦怠感などの症状はあるはずです。子どもは自分で体調を伝えられません。自宅でゆっくり過ごし、鼻水はこまめに吸引してあげましょう。鼻水を何度もふき取ると鼻の下が赤くなったり、皮が剥けてしまったりする恐れがあります。できれば保湿成分の入った柔らかいティッシュや濡らしたタオルでふき取り、乾燥予防のためのワセリンを塗って皮膚を保護してあげましょう。

鼻水と咳で保育園をお休みする厳密な基準はありません。しかし、 鼻水と咳が出続けるのは子どもにとって体力的にも負担になるのであまりにも長引く場合は一度お休みをしてゆっくりと静養させてあげるのをおすすめします。

(3)おう吐・下痢

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

おう吐・下痢と聞くと胃腸炎や食当たりと思う方もいると思いますが、子どもは風邪でもおう吐や下痢をします。保育園で胃腸炎が流行っているときのおう吐・下痢は要注意です。誤った処置をしてしまうと家族にまで胃腸炎がまん延してしまう可能性があります。食事や水分は摂れているか、子どもの元気はあるかをよく見て脱水に気を付けましょう。

おう吐や下痢は、居住の地域によって方針は異なりますが、厚生労働省では複数回(2回以上)のおう吐や下痢が起きた日の翌日の登園を控えるよう声かけをしています。理由は、おう吐や下痢は感染性が高いためです。24時間以上おう吐や下痢が無い状態且つ、普段通りの食事が食べられるかが登園の指標となります

(4)身体の発疹

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

元気に動き回る子どもの身体をじっくり観察するのは難しいかもしれません。しかし、子どもの皮膚は大人に比べて薄く弱いので、些細なことでも赤くなったり、ポツポツが出たりします。すぐに消えてしまうものなら比較的安心ですが、中には 水ぼうそうなどの感染症が紛れ込んでいる可能性があります。見慣れない発疹がないか、着替えや入浴の際に確認しましょう。

身体の発疹は、単発的に出てしまうケースもあれば、感染症が疑われるケースもあり自分で判断してはいけません。病院受診を必ず行い医師による診断と指示を仰ぎましょう。

以上の症状が起きたら、早めの病院受診をおすすめします。自己判断での様子見は体調不良を長続きさせる可能性が高いです。また、感染症によっては元気になっても登園再開まで日数を要するケースもあります。感染症に該当しないか保育園で把握するためにも、病院受診や診断名を明らかにしておきましょう。(参考:厚生労働省「保育所における感染症ガイドライン」)