「『silent』のほうが先に放送されたことで、“後発”の『星降る夜に』は放送前から『silentのパクリでは』などと揶揄されました。しかし実際には、『星降る夜に』は遅くとも2021年春には貴島彩理プロデューサーが脚本の大石静さんにオファーしていた企画であり、2021年末にフジテレビヤングシナリオ大賞に輝いたばかりの新人脚本家を起用した『silent』のほうが後発です。製作発表も『星降る夜に』のほうが1カ月ほど早かったですしね。『星降る夜に』であえて『コンポタ』を出したのは、パクリなどと言われたことをネタにできる“余裕”を感じました。実際、『星降る夜に』は『silent』とは作風もストーリーもまるで違いますし、『silent』についていけなかったという視聴者からの支持も高いですから」(テレビ誌記者)

 また、「コンポタ」が偶然ではなく意図的だと考えられるのは、第4話冒頭シーンの影響があるという。ここでは深夜も手話が少しだけできることを明かし、その理由について「昔、夫婦で手話のドラマを観てハマったことがあるんです」と説明すると、鈴が「奥さんと観た手話のドラマって……トヨエツの?」と返すという、1995年に大旋風を巻き起こした豊川悦司主演の『愛してると言ってくれ』(TBS系)に触れる場面があった。

「『星降る夜に』は火曜21時の放送ですが、22時台にはTBSで北川悦吏子さん脚本の恋愛ドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』が放送中。大御所女性脚本家によるラブストーリー対決ということで注目を集めており、あえて北川さんの代表作であり、ろう者との恋愛ドラマである『愛してると言ってくれ』に触れるセリフがあったのは、『夕暮れに』を意識したものではと指摘する声が多く上がりました」(同)