第5話では、SNSで「雪宮鈴は人殺し」などと中傷され、病院にも問い合わせの電話が殺到する事態に。過去の記憶がフラッシュバックした鈴は、45歳の新人医師・佐々木深夜(ディーン・フジオカ)に外に連れ出される。落ち込む鈴を励まそうと、深夜がコーンポタージュ味の缶スープを手渡し、鈴は「コンポタ……?」と戸惑いつつも、「ありがとう」と言って受け取った。

 さらに、夜ひとりで帰宅しようとした鈴が、誰かに付けられていると不安になり、逃げようとするのだが、追いかけてきていたのは一星だった。一星に抱きしめられ、落ち着きを取り戻す鈴に、一星が手渡したのもなぜかコーンポタージュ味の缶スープで、鈴は「あ、コンポタ……」と驚いていた。

 深夜からの「コンポタ」励ましシーンからわずか10分ほどで今度は一星からの「コンポタ」励ましという展開。これに、『silent』視聴者からは「コンポタかぶせてきたの好きすぎる」「ほかのドラマのオマージュ入れてくるのおもしろいなぁ」「シャレが効いてて好き」「silentにあえて乗っかってる感じ、いい」「コンポタのくだり、絶対silent観てわざと入れたでしょ」といった反応が相次いだ。

 「コンポタ」は『silent』でも印象的なシーンのひとつだ。主人公・紬(川口春奈)の優しすぎる彼氏・湊斗(鈴鹿央士)は、第2話で、落ち込んだ紬に「コーヒーとココア、どっちがいい?」と尋ねる。「コンポタ」と紬が答えると、「コンポタもあります」とかばんからコンポタの缶スープを取り出す……という場面があった。紬の思考を見透かしたかのような湊斗の行動は、高校卒業後に同窓会で紬と再会した際、仕事に忙殺され、ファミレスで仕事をしていた紬がドリンクバーにない「コンポタ」を求めたという過去のエピソードとつながっていた。「主成分・優しさ」とまでいわれる湊斗の性格を象徴するエピソードのひとつが「コンポタ」なのだ。