なので、今回の動画を見たときも当たり前のようにしているしつけの一環で、我々一般人にとっては過激に見えてしまったとしても、猿まわし業界では普通のことなのではないのか? と思っていたのだが、今回の騒動を受けて日光さる団を有する株式会社モンキーエンタープライズは「通常のトレーニングではあり得ず、あってはならない行為」として、猿まわし芸人の女性を業務から外しており、さらに女性芸人自身も「新しい芸に挑戦したが思い通りにならず、感情的になってあのような行為に至ってしまった」と言っているようで、どうやら彼女が行ったしつけは業界的に見ても「過剰なしつけ」だったようだ。

 しつけの方法が変わったのか、僕の記憶が間違っているのかわからないが、今は猿のしつけも多少柔らかくなったということだろう。

 昔なら「猿だからしょうがない」と言われていた「過剰なしつけ」も今では「動物虐待」と紙一重なところにおり、この一件を踏まえて、猿まわし業界もコンプライアンスが強化されるだろう。