子供のころグルーは母親に甘えて、認められて、褒めてほしかったのにそっけなく扱われてしまったことがトラウマになっていて、親の愛情を得られずに育った三姉妹を捨て置くことができない。子分であるミニオンズも自分の子供のように接するときがある。

 グルーのライバルになるヘクターの父親は悪党銀行のパーキンス氏で、彼もまた父親からの愛情を求めて悪事に走る。これは人の子と親の愛にまつわる物語なのだ。そりゃ親子連れが映画館に押し寄せちゃうよ。

 アラフィフで独り者の筆者ですら、人の愛って素敵だなと思ったぐらい。よし、明日から心を入れ替えて悪事を働くぞ! って違う、そうじゃない。