製作総指揮のセルジオ・パブロスは子供たちと映画を観に行って、子供が悪党のキャラクターを好んでいるのを見て、悪役を主役にしたアイデアを思いつく。これが『怪盗グルーの月泥棒』の原型となった。
こうしてイルミネーションはディズニーではできない、やらないであろう悪役が活躍するアニメの制作に挑む。ディズニーができない、やらないアニメとは何か?
ディズニーのみならず、勧善懲悪な作品の多くは、正義の側に悪党がやっつけられる様を描くが、だからといって常に正義が主役とは限らない。悪役こそが主役ではないのか?
ヒーローショーを手掛ける株式会社・悪の秘密結社は、その名の通り悪役キャラクターの専門会社で、同社がプロデュースする九州のローカルヒーローが登場する特撮テレビ番組『ドゲンジャーズ』シリーズではヒーローを押しのけて悪役が活躍している。魅力ある悪役は時に、正義の側を凌ぐ人気を博することがあるのだ。悪がいなければ正義も存在しない。
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