◆宇宙との交信をはじめる隣人

交信する隣人
 隣人が引っ越してきた日の夜8時頃、どこからか低い声が聞こえてきたといいます。

「最初は、誰かが外で電話しているのかなと思いました。2月の寒い時期だったので、窓を閉めてテレビも付けていたし、なんか声が聞こえるなって。でも、しばらくしてまだ声が続いてたので、気になってテレビを消したら電話じゃなくて……」

 奈々さんがカーテンを少し開けて隣のベランダを覗いてみると、上半身裸の男性が空に向かって両手を挙げて叫んでいたそう。

「真冬に裸で、『ベントラー、ベントラー、ベントラー……』って繰り返し言っていました。私、ひとり暮らし歴は長いし、お化けとかも信じないんですけど、あれを見た時はさすがに鳥肌が立ちましたね。すぐに『ベントラー』が気になって。調べてみたら、UFOを呼ぶ呪文のようでした」