崖っぷちの地方公共交通機関「乗らないけど維持して」住民との温度差をどう埋めるの画像1

 いま日本の各地で「地方創生」が注目を浴びている。だが、まだ大きな成功例はあまり耳にしない。「まちおこし」の枠を超えて地域経済を根本から立て直すような事例は、どうしたら生まれるのだろうか?

 本企画では、栃木県小山市にある白鴎大学で、都市戦略論やソーシャルデザイン、地域振興を中心とした研究を行う小笠原伸氏と、各地方が抱える問題の根幹には何があるのかを考えていく。

 第7回目は、地方の公共交通機関がいま直面する問題について聞いた。2022年、JR西日本と東日本がそれぞれ不採算路線の収支を初公表。夏には、JR北海道の一部路線の段階的廃止が発表された。維持がままならなくなる一方の状況に、どう立ち向かうべきなのか――。