中国の影響力が急速に広がるラテンアメリカで、またひとつ、中国企業が大きな契約を結んだ。人類の命運を握るグリーンエネルギー分野での契約で、西側先進国は神経を尖らせている。
この契約は南米ボリビアでのリチウム開発に関するものだ。社会主義国ボリビアで唯一、リチウムの採掘が認められているボリビア国営リチウム公社(YLB)は、海外企業の提携先の選考を続けていたが、先月、EV電池生産で世界最大手である中国・寧徳時代新能源科技(CATL)などの企業グループをパートナーに選定した。ボリビア国内にリチウム採掘・加工プラントを2カ所建設し、各施設で電池生産に適した炭酸リチウムを年間2万5000トン製造する計画だ。
リチウムは電気自動車や携帯電話などの心臓部となるリチウムイオン電池の材料となる希少金属だ。リチウムの争奪戦は、経済の主導権争いそのものでもあり、産業界のみならず国家レベルでも「絶対に負けられない戦い」となっている。
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