◆妻の手料理を「いらない」とゴミ箱に捨てる夫
「元夫も、あそこまでではないけどよく暴言を吐いていました。結婚するときに私が料理上手ではないと知っていて、『いいよ、一緒に作ろう』と言ってくれたのに、結婚したとたん、『本当に作れなかったんだ。そんな下手なら、仕事を辞めたら?』『夫にうまいものを作ろうという愛情がないってことだよね』とさんざん嫌味を言われました」
思い出しただけでつらくなると言いながら、カホさん(39歳・仮名)はそう話してくれた。29歳のときに職場の先輩と結婚。共働きを続けながら、家事はほぼワンオペ状態だった。それでも夫に喜んでもらおうと、料理本を見ながらがんばって作った。
「そこそこかなと思っても、夫は一口食べると『いらない』とゴミ箱に捨ててしまう。そのままコンビニに行って何か買ってきてはひとりで食べていました」
翌日こそはとがんばっても同じことの繰り返し。そうこうしているうちに、ある週末、義母が大量の食材を抱えてやってきた。またたく間に料理が何品もできあがっていく。夫はそれを見ながらダイニングのテーブルでビールを飲み始めた。義母は息子の目の前に、これでもかと料理を並べた。