馬場ふみか演じる専業主婦が、モラハラ夫(野村周平)を社会的に抹殺しようと計画するドラマ『夫を社会的に抹殺する5つの方法』(テレビ東京系、火曜深夜0時30分~)。話題のドラマを、夫婦関係について著書多数の亀山早苗さんが読み解きます(以下、亀山さんの寄稿)。

◆おまえがクズだから教育してやってるんだ

ドラマ『夫を社会的に抹殺する5つの方法』の第4話。大輔(野村周平)は広告会社を追われ、父親が営む会社で働き始める。茜(馬場ふみか)は、夫のみならず義父母にまでいびられるようになった。

両親を学生時代に事故で亡くしている茜には、帰る場所がない。それを見越していじめたり嫌がらせをしたりする夫や義父母の話はときどき耳にする。

「おまえがクズだから教育してやってるんだ」

「本当に何も教わってこなかったのね」

そういう言葉は、まさにモラハラ。だが言っているほうは、案外、本気でそう思っているから怖い。

それにしても野村周平のDV夫ぶりはなかなか真に迫っている。暴言を浴びた馬場ふみかも、体が硬直して呼吸が浅くなる芝居がうまい。

「仮面さん」から届いた、夫を社会的に抹殺する方法の3つめは「良好な友好関係を破壊する」だった。大輔が過去におこなったいじめ現場の動画を拡散することで、茜はひそかに溜飲(りゅういん)を下げる。