ーー外国で映画を観ると、リアクションが楽しいという話はよく聞きますね。
清水 海外の映画祭に行くと、日本とは反応がぜんぜん違って、わかりやすいので嬉しいですね。でも、アメリカで映画を観にいくと。お前ら大概にしろよっていうくらい散らかすんですよ。それはそれで「おいおい、日本人だったら幼稚園の子でもちゃんとお行儀よく観ているぞ」と文句を言いたくもなります。彼らはそれだけ楽しんでいるということでしょうけどね。国によって極端過ぎて(笑)。
ーー2023年公開の清水崇監督最新作『忌怪島/きかいじま』のビジュアルが、ものすごく禍々しく、怖いです。どのように生まれたのでしょうか。
清水 『忌怪島』のあのビジュアルは、実は劇中に出てくる掛け軸を使っているんですよ。でも、この掛け軸は僕が日本画家の方に、電話越しに「もっと目がこう、腕がもっとこうとか、胸元はもう少しこう見えて」と、細かい指示を出して、逐一直してもらいながら描いていただいた、渾身の作品なんです。
今はまだ公開日も、キャストもいまだに発表されていない段階ですからね。宣伝部かティーザーのビジュアルとして「掛け軸の絵が怖いから使いましょう。どうです監督?」って言われて「ああいいんじゃないですか」と思った、という感じですね。
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