──歴史エッセイスト・堀江宏樹が国民的番組・NHK「大河ドラマ」(など)に登場した人や事件をテーマに、ドラマと史実の交差点を探るべく自由勝手に考察していく! 前回はコチラ

 『鎌倉殿の13人』第46回のタイトルが「将軍になった女」だったことからも明らかですが、北条政子(小池栄子さん)の存在感が増してきているのが如実に感じられます。闇落ちした義時(小栗旬さん)が「影」ならば、尼姿の政子は「光」を象徴する存在になってきていますね。

 第46回では、施餓鬼(死者供養)を通じ、鎌倉の貧しい庶民たちとも触れ合った政子の姿が描かれましたが、とある少女から「伊豆の小さな豪族の行き遅れがこんなに立派になられて、行き遅れが……」などと、政子にはいささか心外な言葉遣いではあったものの、熱い賛辞の言葉を浴びました。「(政子は)憧れなんです。私の友達もみんな言っています」とまで言われており、かつて、政子と頼朝(大泉洋さん)を奪い合った亀(江口のりこさん)から「御台所と呼ばれて恥ずかしくない女になんなさい。憧れの的なんだから。坂東中の女の」と言われていたことを思い出しました。脚本の三谷幸喜さんの考える政子の像が端的にうかがえるシーンだったと思います。