ウイカは子どものころからステージに立つことが好きだったという。だから「ステージに立つ以外の仕事を考えたことがない」らしい。ステージの上でやる何かが目的ではない。ステージの上に立つことが目的だったようだ。

「途中、声優の学校行ったりとか、劇団に入ったりとか、バンドやったりとか、いろんなことはやった。なんでもよかったから。とりあえずステージに立ってればなんでもいいって感じで、紆余曲折あってここに来たって感じだった」

 ただ、そんななかでも一番好きなのは音楽だという。たとえ売れなくても、自腹でもいいから音楽はやり続けたい。なぜか。それを彼女は「ジャッジ」や「正解」といった言葉で説明する。

「お芝居とか、こういうバラエティもそうですけど、ジャッジをくぐり抜けなきゃいけなくて。演出家とか、監督とか。これもディレクターさんがいるでしょ、編集の壁があるわけでしょ。音楽だけは、歌ってその人に聞いてもらったらなんの壁もなく届くから。正解は私にある。それ以外のエンターテインメントは、どこか正解が誰か他人の手にある」