さて、今回のドッキリ(もはやドッキリとは呼べないような気もするが、ほかに呼び方もないので「ドッキリ」としておく)、物語の上で津田は殺人事件の犯人を探していた。つまり謎を解いていたわけだが、同時に、もうひとつの謎を解いていたとも言えるだろう。この企画のなかでどういう役回りが自分には求められているのか、どうリアクションをとったらいいのか。番組を製作する側の意図を汲む、という意味での謎解きである。

 そんな二重の謎解き、あるいは「謎を解く」と「意図を汲む」の同時進行のなかに津田がいたと考えると、勘の悪さに思えた言動もまた違って見えるかもしれない。なぜなら、津田がすんなりと探偵役を引き受け、どんどん謎を解いていったら番組としてつまらないからだ。「意図をうまく汲めない言動をするはずだ」という意図を汲む。勘の悪さを見せたからこそ、津田はこの企画における名探偵になった。

 いや、実際に津田がどこまで考えていたのかはわからない。素でああいった言動になったのかもしれない。そのあたりの謎は解けることはないだろうし、解けないほうが面白いわけだが。

 22日の『ボクらの時代』(フジテレビ系)は、ファーストサマーウイカ、高山一実、そしてフジテレビアナウンサーの宮司愛海の3人によるトークだった。トークの内容はアイドルやアナウンサーとしてのキャラ付けの話や、心を立て直す際の趣味の話、好きな男性のタイプなど多岐にわたったのだけれど、音楽が好きな理由についてのファーストサマーウイカの話が興味深かった。