中でも本作を制作している日本テレビの映像は多数登場。『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』『ズームイン!!朝!』といったテレビ番組、そして第1話の最後ではドラマ『ポケベルが鳴らなくて』の主題歌だった国武万里の「ポケベルが鳴らなくて」が流れる。

 麻美たち3人はドラマ好きで『ナースのお仕事』(フジテレビ系)、『恋に落ちたら~僕の成功の秘密~』(フジテレビ系)、『家政婦のミタ』(日本テレビ系)といったドラマの名前が会話の中で登場する。これも無意味なやりとりに聞こえるのだが、テレビドラマの中で他のドラマについて言及する場面がこんなに多い作品も珍しい。おそらく、これも後々効いてくる伏線なのだろう。

 麻美の人生は現在3周目。第3話では、再び33歳になった麻美は以前トラックに轢かれたポイントはうまく避けたが、自転車に乗っていてドラマ撮影中の前野朋哉に気が取られた隙に車と衝突し事故死してしまう。

 案内人の話によると、人にはそれぞれ「亡くなりやすい時期」があるとのことだが、一方で麻美を遠くから見つめる謎の女(水川あさみ)も登場し、謎が謎を呼ぶ展開となっている。

 細部まで練り込まれた脚本なので、話が進むにつれて、他愛のないやりとりが実は意外な伏線だったということが次々と明らかになっていくのではないかと思う。繰り返し観るほど発見のあるドラマである。