「あとは、来世ではなくて今世をやり直すか、ですよね」

 どうやら、希望する生命に生まれ変わるには“徳”を積まないといけないらしい。麻美は必要な“徳”をためるため、もう一度今世をやり直すことになった。彼女は人生をブラッシュアップして、再び人間として生まれ変わることができるのか。それとも――といった形でいまのところ話は進んでいる。

 今作のこれまでの特徴のひとつは、作中にあふれる懐かし要素だ。1990年代から2000年代にかけてのテレビ番組や音楽、ギャグやアイテムなどがたくさん登場した。15日の第2話でいえば、『ポケベルが鳴らなくて』(国武万里)、福留功男時代の『ズームイン!!朝!』(日本テレビ系)、白いたまごっち、『HEY!HEY!HEY!』(フジテレビ系)、SPEED、『ビーチボーイズ』(同前)、『ナースのお仕事2』(同前)、シール帳、プロフィール帳、『GOOD LUCK!!』(TBS系)、『伊東家の食卓』(日本テレビ系)、『NANA』(矢沢あい)、折りたたみ式の携帯電話、iモード、携帯の光るアンテナ、ゲームボーイアドバンス、『逆転裁判2』(カプコン)、ディープインパクト、iPod mini、mixi、クールポコ。、『ポリリズム』(Perfume)、エド・はるみ、『イケナイ太陽』(ORANGE RANGE)、『粉雪』(レミオロメン)――。

 そんなあれこれが画面の隅々に次から次に出てくる展開は、同時代を生きてきた者としてとても懐かしみを覚える。脳をひっくり返してもう1回棚に整理し直しているような、そんな心地よさもある。フジモンこと藤本敏史(FUJIWARA)のガヤをずっと聞いているような感じもする。