ゴルフの松山英樹や蟬川泰果を輩出した東北福祉大というのは、新潮によれば、運営母体は曹洞宗だそうだ。

 松山などの恩師、阿部靖彦監督は、大学の元理事長で、曹洞宗の宗務庁強化部長だった喜美候部謙史と昵懇になり、今や大学の実権を握ったも同然だと、新潮が報じている。

 2019年には、当時の学長だった大谷哲夫と副学長を交替させるという人事にも、阿部監督の意向が働いていたというのである。

 何やら、日大の権力闘争を彷彿とさせる内情だが、スポーツ専門の門外漢が学内の人事にまで口を出すのはいかがなものか。

 松山や蟬川の“介入”まで、もし出てくれば、大ごとになりかねない。スポーツと権力争いは別物だ。二つを追い求めるとろくなことにならないのは、多くの過去の事例が教えてくれているではないか。