さて、自動車の分野でEV化が進んでいるが、日本は遅れているという話はよく聞くし、それが日本の自動車業界の一番の弱味だというのは、よくいわれることだ。
しかし、そんな日はもう少し先だと思っていたが、現代を読むと、もう始まっていて、中国の黒船が日本にすでに上陸しているというのだ。
えらいこっちゃ。それなのに日本のメーカー、特にトヨタ自動車は、それに対応できず、ジリジリ後退しているようだ。
第一、2022年の日本の新車の国内販売台数は、前年比5.6%減の420万台と、45年前の水準に戻ってしまったそうだ。
だが、トヨタの豊田章男社長は、コロナ禍でも雇用を増やしたのに、政府も日本人もありがとうという言葉をかけてこないとご立腹で、日本から海外に出て行ってしまうのではないかと危惧されているという。
そんなところに、テスラをも超えようという中国のBYDが1月31日から、日本でEV車を販売するというのである。
ここは株式時価総額でドイツのフォルクスワーゲンを超えて、1位テスラ、2位トヨタ、に次ぐ3位になったっそうだ。
日本で発売するのはSUV「ATTO3」で、価格は税込みで440万円。1回の充電で485km走るそうだ。
ここはタイやオーストラリアでも先行販売していて、売れているという。
今年、ラスベガスで世界最大の家電見本市が開かれたが、事実上の自動車見本市だったそうだが、トヨタは参加しようともしなかった。
このままでは、EVの波に乗り遅れ、中国製のEV車が日本の道路の主役になるのだろうか。
だが、私は、これも日本の運命なんだと思う。もともと、日本はアメリカの自動車作りに学んで、物真似のうまい日本人が自動車製造で世界に名をはせたのだ。
それを中国や韓国、インドなどが日本の物真似をして、自動車作りからIT産業までを作り上げてきた。
その間、日本独自のものを作り上げられなかったため、今では、あらゆる産業がアメリカはもちろん、中国、東南アジアにも後れを取ることになってしまった。
企業家たちの怠慢、政治家たちの無能はあるが、ものづくり先進国の名は中国や韓国に持っていかれた。
どうするトヨタ、どうする日本のIT企業である。もはや手遅れというのが本当のところではないか。