皆さんは頭蓋骨に注目したりケアをしたことがあるでしょうか。
最近はヘッドスパが流行っているので「頭皮ケア(スカルプケア)」をする人が増えていますが、頭蓋骨まで意識的にケアしている人はまだまだ少ないようです。
実は、頭蓋骨にはたくさんの健康や美容の鍵が隠されていることが近年わかってきています。
ヨガをされている人は、ぜひ頭蓋骨にまで注目してみてください。
頭蓋骨は呼吸とともに動いている
頭蓋骨は大事な脳を守る骨なので、動いたり変形したりするイメージを持っている人は少ないかもしれませんが、実は頭蓋骨は動きます。
例えば、特に小さいお子さんの場合、まだ頭蓋骨が柔らかいので「頭を強く打つようなことがあってはならない」と親御さんは必死に頭を守ります。
また、頭の形をよくするための枕を使うご家庭も多いでしょう。
成長に伴い頭蓋骨は確かに硬くなり、より脳を守る働きを担いますが、それでも頭蓋骨はある程度の弾力性を持っていて、しかも日常的にわずかに動いていることがわかってきています。
小顔矯正や頭蓋骨のケアができる専門家に施術をお願いすると、ビフォーアフターで顔の大きさや歪みが解消するだけでなく、帽子がぐるぐる回ってしまうほど頭のサイズが一度で変わってしまうこともあります。
しかし、ケアをした時だけでなく、頭蓋骨は実は常に僅かに動いていることがわかってきています。
頭蓋骨は22個の骨から構成されていますが、特に大きい骨が「前頭骨(おでこ)」「頭頂骨(頭のてっぺんの左右)」「側頭骨(耳上)」「後頭骨(後頭部全体)」です。
さらに「頬骨」と「蝶形骨」を覚えておくと良いでしょう。
いずれにせよ、頭蓋骨はいくつかの骨が連結(縫合)することで頭の形を作っています。
また、縫合部分は「呼吸」によって常に動いていることもわかってきたのです。
具体的には息を吸ったり吐いたりするときに、縫合部分が僅かに広がったりしまったりすることでポンプのような役割を果たし、脳と頭蓋骨の間にある「脳脊髄液の流れ」をコントロールしているとされます。
他にも、吸う息で頭蓋骨は前後に広がり、吐く息で左右に広がるという説もあります。
いずれにせよ頭蓋骨は呼吸に連動してわずかに広がったり閉じたりしながら、脳脊髄液や自律神経系をコントロールしているのでしょう。
ちなみに脳脊髄液は脳と脊髄を保護するリンパ液のような液体で、まだわかっていないことが多いのですが、脳や脊髄の老廃物を排泄する役割を担っていると考えられています。
日常生活で頭蓋骨が歪む原因
頭蓋骨は呼吸と連動し動きながら、脳を守り、脳脊髄液の流れをコントロールし、脳や脊髄の老廃物を排出に関わる大事なパーツであることがお分かりいただけたでしょうか。
この頭蓋骨は、さまざまな原因で必要以上に硬くなったり、動きが悪くなります。
そうなると、脳髄液の流れが悪くなり、さまざまな不調が起こるのです。
頭皮マッサージや頭のマッサージ、首のマッサージをすると気持ちが良いだけでなく、不調が改善することがあります。
これは「頭部のコリが取れるから」という理由からだけでなく「脳脊髄液」の流れが整うからでもあるのです。
ちなみに頭蓋骨が歪む、固くなる原因は「ストレスやイライラ、睡眠不足」「食べ過ぎ」「運動不足」「姿勢の悪さ」などです。