「前期の『アトムの童(こ)』が世帯の全話平均で9.58%と久々に2桁を切ってしまったため、その影響も多少はあるのでしょうが、日曜劇場はもともと固定の視聴者層がついており、初回で10.2%は同枠としてはかなり低い印象。妻夫木主演、藤原竜也共演で、『救命病棟24時』シリーズ(フジテレビ系)の飯野陽子や、『全裸監督』シリーズ(Netflix)の山田能龍らによる共同脚本ということで放送前の注目度はそれなりに高かったはずなのですが……。しかも蓋を開けると、視聴者からは『日曜劇場ってこんなにチープな感じだっけ』『10数年前のドラマみたい』『深夜ドラマのノリ』『厨二病感がすごい』『設定とか名前が恥ずかしい』『変な仮面のせいで真剣に見れない』など、不評の声が数々上がっています」(テレビ誌記者)
正体不明の闇医者チームは、謎の仮面をかぶって姿を見せることから「仮面ドクターズ」などと呼ばれており、彼らは「エース」「ジョーカー」「クイーン」「スペード」といった通称で呼び合っている。彼らのアジトは古臭さのある“近未来”のデザインとなっており、こうした設定やビジュアルが「ひと昔前のマンガっぽい」「ニチアサっぽい」などと言われているようだ。
「また、ストーリーや演出についても微妙なところ。妻夫木演じるエースは、報酬の額ではなく、『生き延びる価値があるのか』で手術をするかどうかを判断するという設定なのですが、手術をするかどうかの基準が曖昧で、患者が心を入れ替えたり、実は汚いことをしていた裏に大きな目的があったことがわかると手術OKになるという展開。“医療ドラマ”ではなく“ヒューマンドラマ”を謳っているため、結局のところ、患者の“改心”や“実は志のある人だった”というシーンがポイントになっているものの、これがたいして盛り上がらない。医療ドラマではないためか手術シーンも申し訳程度で、全体的にダラダラしている印象です。