3組目は「まんざらでもねぇ」・・・「保安検査場」
実の兄妹であり、2人とも見た目に清潔感があるのでとてもバランスの良いコンビと言えるだろう。ネタはコントの中に本格的なマジックを組み込み、笑いというよりは驚きをメインとしたもの。お二人は自分たちを“コント芸術人”と称し、マジックをスパイスにジャンルを問わないエンターテイメントを送るそもそもお笑い芸人ではなく、本職はマジシャン。
ネタもコントの中にマジックを組み込む2人組ということで、お笑い芸人というジャンルではないのかもしれない。しかしこのようなコンセプトを持っているのは良い意味で異質であり、ほかの芸人との差があるので、お笑い芸人がたくさん出るような番組や寄席などではかなり重宝されるだろう。この先さらなる需要が出てくると思うので、今のうちにネタ自体の強化をしなくてはいけない。
厳しめにダメ出しを書くと、お笑いのボケらしいものは1つか2つくらいしか見ることが出来ず、マジックに関してもどこかで見たことがある内容だったので展開が読めてしまい、そこまで驚くことは出来なかった。お笑いでもマジックでもない新しい境地を目指しているということは、普通の芸人やマジシャンより厳しい道を進まなくてはいけない。面白さに芸人が悔しがり、手品でマジシャンを驚かせるくらいでないと成立しないのだ。いばらの道を進んだ先には間違いなく引く手あまたになる明るい未来が待っているはず。是非とも頑張って欲しい。