ヨガのレッスンに行ったことがある方は、「ゆっくりと息を吸いましょう」とか「細く長く息を吐きましょう」などと、インストラクターが言うのを聞いたことがあると思います。
なぜ、ヨガでは「深い呼吸」を促すのでしょうか?
今回はヨガの「深い呼吸」のメリットややり方をご紹介します!
ヨガでする「深い呼吸」はなぜ大事?
ヨガのレッスンで、必ず意識してしっかりと行う「呼吸」。
実は呼吸は、ヨガのレッスンにおいて最も重要と言っても過言ではないものなのです。
「呼吸なんていつもしているのに…」と、慣れない方は思うかもしれません。
ヨガで使われているサンスクリット語では、呼吸法は「プラーナヤーマ」と呼ばれています。
「プラーナヤーマ」は生命エネルギーをコントロールするという意味を持ち、ポーズを意味する「アーサナ」以上に重要なのです。
呼吸を正しく行うことで、ポーズ効果を高めることにつながります。
普段、意識せずに行っている呼吸も、実は筋肉による運動のひとつです。
呼吸をコントロールし、深い呼吸を意図的に行えるようになるためには、“呼吸するための筋肉”を鍛え、しっかりと動かす必要があります。
呼吸をする時には、肺の下にある横隔膜を使います。
この横隔膜も、使い慣れていないと深い呼吸を可能にすることができないのです。
ヨガはポーズだけではなく、呼吸と共に行ってこそ最大の効果が得られます。
できたら常に呼吸を意識して、ヨガを行いましょう。
ヨガで「深い呼吸」をするメリット4つ
「呼吸」にもっとも焦点を当てて行うヨガ。
呼吸を意識することで、どんな効果が得られるのでしょうか?
ここでは、ヨガで「深い呼吸」をする具体的な4つのメリットをご紹介します。
心を穏やかにする
ヨガで行う「深い呼吸」は、実践することで、脳内の「セロトニン」の分泌が、増加されます。
「セロトニン」は耳にしたことがある方も多いと思いますが、「幸せホルモン」と呼ばれているものです。
この「セロトニン」という脳内神経伝達物質が分泌されることにより、心が穏やかになる上に、集中力も高まると言われています。
ヨガのレッスンの後に充足感が得られるのは、この深い呼吸によるセロトニンの効果もあるのです。
自律神経を整える
ヨガは自律神経を整えてくれることで知られていますが、それには呼吸法が大きく関わっています。
ヨガで行う腹式呼吸は副交感神経を優位にさせ、胸式呼吸は交感神経を優位にさせてくれます。
自分で意識的に呼吸をコントロールすることで、自律神経をコントロールすることができます。
自律神経が整うと、睡眠障害の改善や胃腸の働きの改善、冷え性の改善など、さまざまな効果が期待できます。
インナーマッスルを動かす
普段何気なく行っている「呼吸」も、筋肉による運動のひとつです。
ゆっくりと深い呼吸をくり返すヨガの呼吸法は、腹横筋を上下に動かして行います。
この運動は横隔膜意外にも、腹横筋や多裂筋といったインナーマッスルに働きかけます。
深い呼吸によりインナーマッスルを鍛えることは、周辺の内臓機能の活性化や、姿勢の改善などにつながります。
また、インナーマッスルが鍛えられると代謝もアップし、痩せやすいカラダにもつながるのです。
血行促進
ヨガで「深い呼吸」を行うだけで、カラダがポカポカ温かくなってきます。
それは、呼吸をすることでたくさんの酸素がカラダの中に取り込まれ、血流がスムーズになり、血行が促進されるからです。
血行が促進されると、冷え性の改善や肩こりなどの緩和、老廃物の排出など、さまざまな健康効果が得られます。
カラダの循環が良くなり代謝がアップすることで、ダイエット効果も期待できるのです。