「平子り」ではなく、平子のバチバチな勝負が見られる『座王』
平子は自身の初戦、イスに座れなかった。そこで指名したのが、誰もがいきなりの対戦は避けるであろう「座王の鬼」。「正月、いっぱつ鬼退治としゃれこみましょうや」と挑発する平子に対して、西田は「おせち感覚でいただくとしますか」と軽くいなした。
ただ振り返れば、2022年3月25日放送回でも両者は番組史上初の6連続ドローという接戦を演じ、MCの千原ジュニアから「敗者なき戦い」と評されたほど(勝者は西田)。西田相手に大番狂わせを繰り広げてもおかしくはなかった。
ちなみに2022年3月25日放送回には、『M-1グランプリ2010』王者の笑い飯の西田ほか、『キングオブコント2021』準優勝の男性ブランコ、『R-1グランプリ』の2021年・2022年準優勝のZAZYなど近年の賞レースで結果を残した若手が揃っていた。アルコ&ピースも『THE MANZAI 2012』3位、『キングオブコント2013』7位など実績を残しているが、近年の『M-1』『キングオブコント』は未参加や準決勝敗退が続いている。そのせいか平子のなかには期するものがあったようで、「一ネタ、一ネタが賞レースの決勝だと思って挑めよ」と気合十分の「平子り」(痛いことや自分を格好良く見せるなどの吹かす芸風)を見せていた。しかし西田との6連続ドローは、「平子り」という芸風に収まらない名勝負だった。