21年1月以降の輸入貿易指数(15年=100)を見ると、輸入数量はほぼ横ばいでありながら、輸入金額が大きく上昇していることがわかる。特に、21年7月から輸入金額が増加し始め、同年12月からは輸入金額は大きく増加している。これは、輸入数量が横ばいであるにもかかわらず、価格上昇によって輸入額が大幅に増加していることを表している。(表2)
価格上昇に加えて、為替円安の進行が輸入額を押し上げる容易にもなっている。貿易統計のベースとなる税関長公示レートの平均値で見ると、21年1月に1ドル=103円半ばだった為替レートは、同年10月には1ドル=111円台半ばと約8円も円安が進行した。その後も急激な円安が続き、22年11月には1ドル=146円半ばまで円安が進んだ。21年10月から1年で約35円、21年1月からの約2年で43円も円安が進行したことになる。