一方、4月には「僕なんか」の活動をもって渡邉美穂が卒業を発表。デビュー記念ライブ『ひな誕祭』後すぐの発表だったこともあり、同ライブで渡邉がセンターに立った8th「黒い羊」(19)カップリング曲「抱きしめてやる」での鬼気迫るパフォーマンスは、卒業を念頭に置いたものだったのかもしれない。
渡邉といえば、ドラマ『星になりたかった君と』(日本テレビ系)や『グッドモーニング、眠れる獅子』(ひかりTV)でもヒロインを務めるなど、俳優としても存在感を発揮。乃木坂46の卒業生・西野七瀬のように、渡邉も俳優としての道を切り開いてきたグループのパイオニアでもあり、さまざまなフィールドで日向坂46の存在を知らしめてきた。そんな渡邉の卒業はグループにとっては決してポジティブなものではないのかもしれないが、自らの道を見つけてキャリアを開拓していく姿は、きっとあとに続くメンバーにも好影響を与えてくれたはずだ。
そしてもう一つ大きな出来事として挙げられるのが、宮田愛萌の卒業発表だ。2期生としては渡邉に続く卒業メンバーとなる。宮田は国学院大学文学部を修了し、日本の文学に精通。バラエティでは“ぶりっ子キャラ”として強烈な個性を発揮し、MCのオードリーをタジタジにしてきた。卒業の理由としては、体調面の問題、そして本の面白さを伝えることへの思いを語っており、今後は様々な形で本の魅力を伝えていく活動をしていくのだろう。なお、23年2月には、宮田が初の小説集『きらきらし』(新潮社)を上梓することも発表されている。
宮田は『Happy Smile Tour 2022』には参加できなかったものの、有明アリーナにて開催された恒例のクリスマス・ライブ『ひなくり2022』には参加し、ファンに感謝を伝える場面も。本編への参加はなかったが、卒業セレモニーでのスピーチや同期からの言葉、最後に披露されたメンバー32人での「JOYFUL LOVE」(20)は、感動的なシーンだった。