「俳優の顔になった」と鶴太郎を褒め、芸術家・鶴太郎の顔も引き出した徹子。そんな彼女が最後に発したのは、「なにかものまねやっていただける?」というリクエストだった。イケオジから、強引に“鶴ちゃん”の顔へ引き戻そうとしたのだ。
鶴太郎 「なんのものまねが(笑)?」
徹子 「近藤正臣さん」
鶴太郎 「こんどぉーですっ! 懐かしいですねぇ」
徹子 「具志堅さん」
鶴太郎 「ちょっちゅ、具志堅でっちゅ! 徹子さん、ありがとうございまぁす! ちょ……っちゅで!」
なんて、番組の終わらせ方なのだろう? さすがに昔ほど誇張はせず、遠慮も見える現在の鶴太郎のものまね。今や、近藤正臣や具志堅より体型が細くなってしまった彼。でも、90年代に悲観していたいけ好かない姿には、なりそうでなっていない。
立川談志は「落語とは人間の業の肯定」と定義したが、鶴太郎は人生そのもので人間の業を肯定している気がする。