◆自分が傷ついていることにすら、気づいてないかも

佐野:例えば坂元裕二さんも『カルテット』をやるときに「今回は家族の話をやるから、本打ち(打ち合わせ)のときだけは秘密はナシにして、お互いの家族の話もしましょう」と言ってくれたんですよ。

人に自分を開示することで、「私は本当は傷ついていたんだ、でも傷ついていることにすら気づいてなかったんだ」とハッとしたり、「あまりに傷ついて鈍くなっていた」と気づくこともあったりして。

そういう話をできる人を見つけて、腹を割って話してみるのが大事だなと思います。

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佐野さんが「見たこともない終わり方」と言う『エルピス』の最終回。絶望的な状況のなかで、「最後に差したひとすじの光」とは何なのでしょうか――?

<文/田幸和歌子>

【田幸和歌子】

ライター。特にドラマに詳しく、著書に『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』など。Twitter:@takowakatendon