「芸人年収は2万円で、しかも源泉徴収で2000円引かれる感じです。月収じゃなくて年収の話ですよ」
井村俊哉さんは今年6月まで芸能プロダクション「人力舎」に所属するトリオ芸人「シンブン」として活動していました。冒頭の言葉にあるように、お金に苦しい芸人生活を送っていた一方、株で資産1億円を超える「億り人」を達成した「株芸人」でもあります。
現在は芸人を引退し、セカンドキャリアを模索している井村さんに、1億円を達成するまでの苦労や今の心境を伺ってみました。
井村俊哉さんプロフィール
生年月日 : 1984年9月10日生まれ
血液型 : O型
出身地 : 茨城県
学歴 : 群馬大学卒
サイズ : T173cm/B91cm/W80cm/H90cm/S27cm
趣味 : 決算書を読む、株主優待の「タダ取り」、節約
特技 : 株式投資。株歴は2005年~。2011年100万円から6年で資産100倍を達成。1カ月の過去最高利益は1687万円(2016年1月)、最高損失1024万円(2016年2月)
資格:中小企業診断士
所属:中小企業診断士協会、エンゼル投資研究会
お金への関心が強かった子供時代
ーー本日はよろしくお願いします。まず井村さんのご経歴からお伺いさせてください。子供時代はどんなお子さんだったのでしょう。
子供時代からお金への関心は強くて、お年玉もらったら使わないで貯金する。口座の数字が増えるのを眺めるのが好きな子供でした(笑)。
お正月になると裏面が買取価格一覧になっている中古ゲームショップのチラシが入るのですが、そのチラシを注意深く見ていると、A店の特売ソフトを買ってB店で中古買取に出すと、数百円儲かることに気がついたんですね。
それから、リストを自作して、価格差のあるソフトをチェックするようになりました。まだ「せどり」なんて言葉が一般的になる前の話です。
ーーお笑い芸人を目指したキッカケは?
父親は堅い職業の人で、バラエティ番組も、ほとんど見させてもらえないような家庭でした。
ところが国公立大学に合格後、一人暮らしを始めて、そこではじめて自由にTV番組を見られる環境を手に入れることになりまして。そうしたら、とにかくTVが楽しくて。特に好きだったのがNHKの『爆笑オンエアバトル』でした。ネタを披露して、多くのお客さんを笑わせている芸人さんの姿に強烈に憧れました。
あとは、子供の頃ゲームをやっていると、よく父親からこう小言を言われてました。「他人が創ったもので楽しんで満足するな」と。
それならば、自分が芸人になって楽しませる側にまわればいいと考えて、人力舎の養成所に入所することにしました。