著者が来日するのでそれまでに急いで仕上げなければならないなど、特別な事情がない限りは、出版社側とスケジュールを調整することは可能でしょう。また、原書の内容によっても違います。ビジネス書など最新情報を読者に届けるものはペースが速いですが、文芸書や学術書などはもっとゆっくりしています。

だからといって、何年もかけて仕上げていいかというと、そういうわけにはいきません。というのも、出版社は原書の出版社と契約する際、いつまでに翻訳書を出版するか約束しているからです。たとえば2年以内に刊行することになっていた場合、翻訳に時間がかかって刊行できなければ、契約違反になってしまいます。

出版社としては、そんな事態はなんとしても避けたいものです。だから、翻訳をきちんと仕上げてもらえるのかどうか、心配するのは当然でしょう。そんな事情があることを踏まえると、スケジュールを守ることの重要性も理解できますよね。

きちんとスケジュールを守れるように、また、守ってくれる人だという安心感を持ってもらえるように、翻訳にかかる時間はしっかり把握しておきましょう。


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