5位:パガニーニによる超絶技巧練習曲第4番「マゼッパ」・フランツ・リスト

「超絶技巧集」と名づけられているのはダテではありません。ラ・カンパネラと同じく、難しすぎる版もあり現在よく演奏されているのはやや簡単になっているバージョンです。

とはいえ、今のバージョンでもかなりの難曲。違う版の難しさは桁違いであることは明らかです。一説には昔のピアノは鍵盤が軽くて今よりも弾きやすかったとか?

それにしても超絶技巧をふんだんに取り入れ、跳躍・音の強弱・変調・速度など全てがテクニカルで完璧に弾きこなすのは著名なピアニストでも難しいといわれています。

4位:トッカータ・アルカージイ・フィリッペンコ

あまり日本では知られていませんが、アルカージイ・フィリッペンコのトッカータは世界で最も難しい曲の1つに間違いありません。

曲の長さは3分にも満たない短い曲ですが、冒頭から最後まで息もつかせぬ高速弾きですごい迫力です。なかなか楽譜も手に入りませんが、機会があればぜひ挑戦してみたい一曲です。

迫力と華やかさがあるので、弾きこなせれば周りの人から賞賛されるのは目に見えています。ただし完璧に弾きこなせればの話ですが…。

3位:ピアノ協奏曲第3番の大カデンツァ・セルゲイ・ラフマニノフ

今でこそこの難曲は人気の曲になっていますが、発表当時はマエストロ級のピアニストでさえ弾くのがためらわれるというほど難しいといわれていました。

曲全体のスケールの大きさそして華やかさ、息もつかせない連続したフレーズ…。かなりの表現力とテクニックを要します。

また第一楽章はその難易度から、簡単な版も用意されています。大カデンツァと小カデンツァと呼ばれるものですが、コンサートで耳にするのはほとんどが小カデンツァだといってよいでしょう。それほど大カデンツァは難しい曲なのです。

2位:パガニーニによる超絶技巧練習曲第5番「鬼火」・フランツ・リスト

旅人を惑わす鬼火は、軽やかで怪しげな旋律が特徴的。半音階の軽やかでスピード感のあるパッセージで姿を現しては隠れてしまう鬼火の様子が表現されています。

軽やかな動きが印象的ですが、この難易度の曲を怪しげに軽やかに弾きこなすのはまさに至難の業です。マゼッパ・鬼火そして次に紹介するラ・カンパネラと共にリストの超絶技巧集の中でも最も難しい曲の1つだといわれています。

1位:パガニーニによる超絶技巧練習曲第3番「ラカンパネラ」・フランツ・リスト

ピアニストのフジコヘミングの演奏で一気に知名度が上がったリストのラ・カンパネラです。バイオリンの曲をリストがピアノ用に編曲したものですが、とても難しい…

人気の曲なので、弾いてみたいという人は多いのですが、完璧に弾きこなすにはプロのピアニストでさえ至難の業です。

ちなみにラ・カンパネラは何度も書き換えられており、私たちがラ・カンパネラだと一般的に思っているものよりも前に書かれたものは、段違いに難しいそうです。