三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE(以下、三代目JSB)のツインヴォーカル今市隆二が全国のホール規模で開催するツアー『RYUJI IMAICHI CONCEPT LIVE 2022 “RILY’S NIGHT”』の第2章『RYUJI IMAICHI CONCEPT LIVE 2022 “RILY’S NIGHT”~Rock With You~』(以下、『~Rock With You~』)が、盛り上がりを見せている。

今市隆二
提供:LDH(以下、同じ)
『~Rock With You~』は、ニューアルバム『GOOD OLD FUTURE』(11月2日リリース)を引っ提げてのネクストステージ。彼が愛して愛してやまない古き良きR&B世界が、新しい音像となってライブ会場に轟くのだ。

「イケメンとLDH、そしてR&B」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が、ニューアルバムに込められたR&Bの精神を紐解きながら、歌って踊るステージ上の今市隆二をじっくりと見つめてみたい。

◆アルバムタイトル「古き良き未来」

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 前作『CHAOS CITY』(2021年リリース)がどこか懐かしい80sサウンドをフィーチャーしていたなら、ソロ4枚目となる今作『GOOD OLD FUTURE』では、今市隆二が音楽的ルーツとする90s R&Bに真正面から取り組んだ作品だとまず概観できる。

 アルバムタイトルを日本語訳すると、「古き良き未来」。「古き」と「未来」が撞着語法となって新たな意味(未来)をつくる。ここにアーティストの強い意志を感じる。R&B界隈では、米国の作家リロイ・ジョーンズが言った「changing same」という表現がよく知られている。意味は、「変わりゆく変わらないもの」。

 こちらも撞着表現でへんてこな日本語になってしまうが、要するに、時代とともにサウンドは変わるけれど、R&Bマナー(精神)は根底では変わらずにいつの時代も同じだという意味合い。「古き良き未来」のタイトルを、すくなからずこの表現の今市隆二解釈だと理解すると、このアルバムの価値がより鮮やかに感じられる。