「『82年生まれ、キム・ジヨン』のようなフェミニズム文学や、『私は私のままで生きることにした』のように自己肯定感を扱う本で韓国語からの翻訳作品がヒットしていたけれど、人文書はこれまで聞いたことがないな。編集者さんたちも注目して探しているだろうし、おもしろいコンテンツがあったら反応がありそうだな」
「ビジネス書に強い出版社からラテン語についての本が出てきたっていうことは、ビジネスパーソンに教養主義が本格的に復活してきたのかな?」
「そういえば『英単語の語源図鑑』もよく売れていたな。源流を探すというか、本質をつかもうという学び方が主流になってくるのかも……!?」
「人文書が好きな読者とビジネス書が好きな読者ではかなりタイプが違うけど、もしかしたら人文書の中にビジネスパーソン向きのコンテンツは結構多くあるのでは? うまくセレクションしたり提案したりできれば、読者層が広がるな」
……という具合です。そうやって情報の中から文脈を考えられるようになっていくと、企画書をつくる際にも「こういう文脈で提案しよう」と考えられるようになっていきます。たとえば、「この原書は日本では注目されてこなかったけれど、○○や○○のもとになった古典的名著だし、今読まれている本の源流のようなもの。そこをアピールしたら興味を持ってもらえるのでは?」というふうに、アイデアが浮かぶようになってくるのです。
もし難しく感じてしまうなら、「自分の企画に結びつけられないかな?」とゲーム感覚で考えてみるだけでもかまいません。「こんな本が売れている」「こんな新刊が発売された」という情報に接した時に、自分が選んだ原書との接点を探してみるのです。その練習を繰り返していると、文脈を見つけられるようになっていきますよ。ぜひ試してみてくださいね。第94回「持ち込み先を探すヒント」の内容も参考にしていただければと思います。
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